柔軟弾性発泡断熱材「アーマフレックス」のトレーニングセンターには連日、研修を受ける人たちが足を運ぶ。場所は東京・日本橋。受講生は毎回、最大4名までとしており専任のトレーナーがほぼマンツーマンで指導する。
アーマフレックスは、柔軟弾性発泡断熱材で世界トップのArmacell(アーマセル)社の主力商品。高い難燃性と耐湿性、柔軟性を持ち、幅広い温度帯での使用が可能。繊維質を持たないため施工性に優れるのも特長。冷媒配管や冷温水配管の保温・保冷・結露防止の他、船舶の保温・保冷・結露防止、ダクトの保温や、各種容器・タンクさらには建材として壁・床・天井などの断熱・保温など幅広い用途で使われており、日本においてはとくに冷媒配管の保温材として浸透している。
「アーマフレックスは断熱性、施工性、耐久性、環境性に優れた商品だが、施工を間違うとそれが活かされない。商材と専用の接着剤、そして正しい施工を揃えることが大切」。Armacell Japanの安村義彦社長はトレーニングの必要性を強調する。
2020年に向けた建設需要の高まりを受け現場の人手不足対策は喫緊の課題。ここにきてアーマフレックスは、その商品性能と共に施工性の良さと施工品質の安定性が注目され、設計段階での織り込みも増えている。
このような中、トレーニングセンターには、現場施工の前段階としてその技術を学びに来る受講生も増加中。「とくにダクトの保温材としてのPRを進めている。製造時に内貼りで保温施工をすることができ、工期短縮に繋がる。このメリットを業界に訴求していく。ダクト業界関係では付加価値というテーマの中で興味を持って頂いている事業所や、商材の営業社員などからも参加頂いている」(同)。
トレーニングは無料で受講することができ、スキルに応じた認定制度を取り入れている。今年は1月からこれまで延べ160名が受講。12月までに300名の受講者を見込む。
空調タイムス 8月3日 掲載記事